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トピックス:NISA制度の見直し

新NISAについて

現行の一般NISAが2023年に終了し、2024年から新NISAという制度に変更になります。ここでは、その新NISAについて説明します。

[1]現行のNISA制度について

現行のNISA制度は一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの3種類ありますが、それぞれ令和2年度税制改正により次の通り見直しが行われました。

[2]新NISA制度について

新NISA制度の要点を説明すると、次のようになります。

(1)期間が5年間延長されます。

2023年だった期限が5年間延長され、2028年になります。

(2)2階建てになり、年間の投資上限金額が変わります。

新NISA制度は2階建てになります。原則として、1階部分(つみたてNISA対象商品の積立)を利用しなければ2階建て部分を利用することができません。
非課税になる金額は1階部分が年20万円、2階部分が年102万円の合計122万円です。
商品については、1階部分はつみたてNISA対象商品に限られていますが、2階部分は上場株式、REIT、ETF、公募投資信託などを投資対象にすることができます(監理銘柄・整理銘柄や高レバレッジ投資信託を除く)。

(3)それまでの一般NISAの株式や投資信託は、新NISA口座に時価でロールオーバーできる見込みです。

ロールオーバーとは、5年間NISAで運用してきた株や投資信託をその翌年の非課税投資枠に移すことです。
一般NISAで保有していた株や投資信託を新NISA口座にロールオーバーする場合には時価で行われる見込みです。その際にはまず2階部分から枠が消費され、2階部分を超えた分が1階部分の枠を消費することになります。
例えば、一般NISAで保有していたロールオーバー時点の時価が110万円の株を新NISAに引き継ぐとすると、2階部分の102万円がまず消費され、残りの110万円-102万円=8万円分が1階部分を消費します。ゆえにこの場合は2階部分では投資できませんが、1階部分では20万円-8万円=12万円分つみたてNISA対象商品に投資できます。
また、一般NISAのロールオーバー時の時価が新NISAの1階、2階の合計の枠122万円を超えていた場合は、全てロールオーバーできますが新しくNISAで投資することはできません。

(4)新NISAで投資した1階建て部分は、簿価(取得価額)でつみたてNISAにロールオーバーできる見込みです。

新NISAの1階建て部分で5年間運用した投資信託はつみたてNISAにロールオーバーできます。その際のロールオーバーは簿価(取得価額)でできる見込みです。
例えば、1階建て部分の限度額である20万円分、投資信託を購入していて、その投資信託が5年後の新NISAの期間終了後30万円に値上がりしていた場合を考えてみます。この場合は、新NISAからつみたてNISAへのロールオーバーは時価である30万円ではなく簿価である20万円で行われ、またつみたてNISAの限度額である40万円まであと20万円追加でつみたてNISAで投資ができることになります。

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