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トピックス:インボイス制度について

令和4年税制改正におけるインボイス制度の注意点

令和4年税制改正において、インボイス制度でも改正点が複数ありましたが、その中でも免税事業者が期の途中からでもインボイス発行事業者の登録を受けることが可能な経過措置期間の拡充については注意が必要です。

◆従前の経過措置について

インボイス制度の始まる令和5年10月1日が属する課税期間においては期中からインボイス発行事業者の登録を受けることが可能

◆改正により拡大された範囲

インボイス制度の始まる令和5年10月1日~令和11年9月30日が属する課税期間においては期中からインボイス発行事業者の登録を受けることが可能

◆従前の経過措置の範囲と改正により拡充された範囲で異なる点

従前の経過措置の範囲では、免税事業者がインボイス登録により課税事業者になった場合は2年間免税事業者になれない、俗にいう「2年縛り」は課されませんでしたが、今回の改正で新たに拡大された範囲においては「2年縛り」が適用されます。
しかしながらこの「2年縛り」の期間において調整対象固定資産を購入した場合にさらに3年間免税事業者になれない「3年縛り」については適用されません。

上記のように改正によってさらに複雑となったインボイス制度と免税事業者の関係ですが、基本的には経過措置期間においては課税選択届出書を提出するより、インボイス制度の登録によって課税選択届出書の提出を省略した場合のほうが縛りは緩く有利に働きます。
BtoCがメインであり、インボイス番号が不要な業種であっても、経過措置期間中に課税事業者を選択する場合はインボイス制度の登録を行ったほうが有利であると言えます。
ちなみにインボイス制度の登録の際に原則通り課税選択届出書を併せて提出すると上記の縛りは通常通り適用されるので、提出の際には注意が必要です。
あくまでインボイス制度の登録によって課税選択届出書の提出を省略できる経過措置を受けた場合の特例ということを忘れないようにしたいものです。

  • 島田会計Staff Profile
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